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「アナログ規制」について解説します!
アナログ規制とは?
コスト削減や業務の効率化のためデジタル技術を活用したくても、人の関与を義務付ける法律や条例などの規制により思うように進められない・・・近年、様々な業務効率化システムが増えてきたことでこのような問題が表面化してきました。必要な安全確保や適正な運営のために設けられたこれまでのルールや制度が、デジタル化の妨げとなってしまっていることを総称して「アナログ規制(デジタル原則)」と呼ばれています。
2021年9月に発足したデジタル庁において、これまでの時代背景に基づくルールからDX(デジタル・トランスフォーメーション)化する新時代に適したルールへの見直しが進められています。現時点では、デジタル庁が調査した規制は9,669件あり、見直しが必要な規制は2024年6月までにすべて見直される方針です。
デジタル原則への適合性と点検・見直し検討体制
![InfoLinker3_analog01.jpg](https://static.wixstatic.com/media/212029_56dfef33c50844ebb9b83f1068333e73~mv2.jpg/v1/fill/w_158,h_101,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/InfoLinker3_analog01.jpg)
引用:デジタル庁「地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しマニュアル【第2.0版】(全体版)」
アナログ規制は、どんな作業が該当するのか?
「デジタル化の妨げ」と表現しましたが、実際にはどのようなルールや制度が当てはまるのか、代表的なアナログ規制である7項目をご紹介します。
代表的なアナログ規制である7項目
引用:デジタル庁「地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しマニュアル【第2.0版】(全体版)」
これらの規制は、デジタル技術が発展する以前に安全確保や適正な運営のために定められたものです。しかし、近年ではデジタル技術を活用することで、これらの規制と同等の効果をより効率的に実現できるケースが増えてきています。
アナログ規制の見直し状況は?
デジタル庁が調査した9,669件の規制のうち、見直しが必要と指定している規制は6,405件であり、2023年12月時点ではそのうちの40%にあたる2,602件が見直し完了となっています。
見直しが必要な規制の内訳
![](https://static.wixstatic.com/media/212029_889f4cf4fbdb44a892fbadc93e5545d1~mv2.jpg/v1/fill/w_65,h_101,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/212029_889f4cf4fbdb44a892fbadc93e5545d1~mv2.jpg)
見直しが完了した規制数の推移
![](https://static.wixstatic.com/media/212029_0bd355fae30146b29e64545281d633d0~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_73,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/212029_0bd355fae30146b29e64545281d633d0~mv2.jpg)
引用:デジタル庁「アナログ規制の見直し状況に関するダッシュボード」 2023年12月31日時点の数値
アナログ規制の緩和による費用対効果は?
アナログ規制の見直しにより、約5.8億時間(約25万人相当)の業務削減が期待され、約3.8兆円のコスト削減が見込まれています。 その際、見直しによる技術導入コストとして約0.9兆円が見込まれており、費用対効果(「削減コスト」から「技術導入コスト」を差し引いた値)としては約2.9兆円と推計されています。
![](https://static.wixstatic.com/media/212029_605e274b87b94ad88ab63ed1c292bc13~mv2.png/v1/fill/w_91,h_90,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/212029_605e274b87b94ad88ab63ed1c292bc13~mv2.png)
![](https://static.wixstatic.com/media/212029_4df306ffe3da4a5ea27c68f18f8907c8~mv2.png/v1/fill/w_53,h_63,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/212029_4df306ffe3da4a5ea27c68f18f8907c8~mv2.png)
引用:デジタル庁「アナログ規制の見直し状況に関するダッシュボード」
アナログ規制の緩和が与える影響は?
このアナログ規制の見直しによる緩和により、これまで紙帳票や目視検査、実地監査等の規制があった業務がDX化されることで、大きな業務改革のきっかけとなることが期待されています。また、具体的な投資効果や新たな活用事例に注目が集まり、さまざまな業務に対してDX化への意識が高まっていくと考えられます。
結果として、抜本的な人材不足の解消、業務コスト削減だけにとどまらず、早期取り組みによる企業の競争力向上、新たなビジネスモデルの創出やイノベーションの加速にも繋がることが予想されます。
![](https://static.wixstatic.com/media/212029_016f94b67179430abea925ae1cbe0838~mv2.jpg/v1/crop/x_49,y_9,w_447,h_270/fill/w_117,h_71,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/212029_016f94b67179430abea925ae1cbe0838~mv2.jpg)
スマートグラス「InfoLinker3(インフォリンカー3)」がアナログ規制の見直しに貢献できることとは?
![スマートグラスInfoLinker3](https://static.wixstatic.com/media/2de265_d3cc6c1bc1e645babf8879058df221bb~mv2.png/v1/crop/x_219,y_25,w_563,h_726/fill/w_62,h_79,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/infolinker_headset_edited.png)
![linkerworks_display.png](https://static.wixstatic.com/media/2de265_8c32fd7fb46a4458ba76fe8c41a8a460~mv2.png/v1/crop/x_23,y_0,w_719,h_765/fill/w_78,h_82,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/linkerworks_display.png)
こうした問題を解決するために開発されたのがスマートグラス「InfoLinker3」です。しかしながら、いわゆるアナログ規制によって、企業自体も積極的な取り組みができない現状がありました。
今回、アナログ規制の見直しが行われることで、法定点検などで目視が必要とされていた部分が遠隔で対応できるようになり、スマートグラスなどのこれまで市場に出ていたDX化ツールへの注目度は増えていくことが見込まれます。
スマートグラスはメガネのような形状をしたウェアラブルデバイスの1つで、頭部に装着することで両手の自由を確保しながら、視覚共有や情報の伝達、音声コマンドによる操作を可能にする端末です。
これまでは、現場での目視による点検や紙媒体等への記録などの規制があったうえ、熟練者や後継者などの人手不足も要因となり、特定の社員(従業員)への負担が問題視されていました。
![業務効率化・人手不足の解消](https://static.wixstatic.com/media/2de265_bd4403f080e7410c98410b4c01969ae6~mv2.jpg/v1/fill/w_113,h_68,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/infolinker_merit2.jpg)
スマートグラス「InfoLinker3」は、デジタル庁ホームページに「デジタル化を実現する製品」として、掲載されることとなりました。
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