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【2026年最新】まだ間に合う!現場の熱中症事前対策「暑熱順化」の進め方|建設・物流・製造現場で考える暑さ対策の組み合わせ

  • 6月25日
  • 読了時間: 9分
青と白のポスター。黄色い作業服の2人の作業員がヘルメットを整え、熱中症事前対策と「暑順化の進め方」を紹介している。

本格的な夏を迎えるにあたり、作業現場の安全管理において欠かせないのが「熱中症対策」です。体を少しずつ暑さに慣らす「暑熱順化(しょねつじゅんか)」は、その出発点として近年注目されています。一般向けには健康情報として語られることが多い暑熱順化ですが、建設、物流、製造の現場においては、個人の努力論ではなく、夏前の現場準備として会社組織が取り組むべき重要なテーマです。


職場の熱中症による死傷者数推移のグラフ。青の折れ線は2016年462人から2025年1,803人へ増加、赤の棒は死亡者数を示す。

実際に、厚生労働省の「職場における熱中症予防情報」によると、2025年の職場での熱中症による死傷者数は1,803人(前年比約43%増)と、高い水準で推移しています。特に建設業、製造業、運送業での発生が全体の50%以上を占めており、各業種の現場管理者には「知識」に留まらない、実効性のある運用設計が求められています。

 

本記事では、夏前に現場が取り組むべき暑熱順化の正しい進め方をはじめ、予防型対策として押さえておきたいプレクーリング(事前冷却)、そして実際の暑さ対策における組み合わせの重要性について分かりやすく解説します。

 

この記事の要約

  • 暑熱順化とは:体を暑さに少しずつ慣らし、発汗や体温調節を働きやすくする考え方です。

  • 現場における注意点:工場・物流・建設現場では、暑熱順化だけで十分とは限りません。暑さ指数(WBGT)の把握、適切な休憩、水分・塩分補給、作業工程の見直しを含めた総合的な運用計画が不可欠です。

  • プレクーリングの重要性:作業前や休憩時に体をあらかじめ冷やし、深部体温の上昇を抑える「プレクーリング」も、暑熱順化と並ぶ重要な事前対策です。

  • 対策の組み合わせ:現場の暑さ対策では『冷やす』『見守る』『休憩する』『環境を整える』の組み合わせが基本です。その延長線上で、移動しながら使える「ネッククーラー」などの装着型冷却機器も有力な選択肢になります。




1. 暑熱順化とは?現場の夏前準備の出発点

暑熱順化(しょねつじゅんか)とは、本格的に暑くなる前から体を少しずつ暑さに慣らしていくアプローチです。暑熱順化を行うことで汗をかきやすくなり、自然と体温調節が促されるため、暑熱環境における体への負担を軽減することができます。

具体的な取組としては、適度に汗をかくウォーキングやジョギング、サイクリング、室内での筋トレ、ストレッチ、入浴などが有効とされています。


暑熱順化のための日常生活を示す青黄の図。ウォーキング、ジョギング、サイクリング、軽い運動、入浴の目安時間や頻度が書かれている。

暑熱順化は、効果を発揮するまでに個人差はありますが、数日から2週間程度かかります。そのため、一般的には4月から6月頃に、気温が高まることが予想される活動日の約2週間前から始めることが推奨されています。気温が上がるタイミングは年度、地域ごとに異なりますので、日本気象協会「熱中症ゼロへ 暑熱順化前線」などの最新情報を参考に、適切なタイミングで開始しましょう。

 

現場管理において特に注意すべきは、暑熱順化が十分でない新規入職者、長期休業後の復帰者、異動直後の作業者などです。暑い現場に体が慣れていない状態で、いきなり高負荷の作業や長時間作業に入ると、身体への負担は大きくなります。暑熱順化の効果がしっかりと現れるまでは、業務時間の短縮や休憩時間の延長、負荷の大きい作業を減らすといった個別の配慮が大切です。



2. 暑熱順化だけでは不十分?夏に向けた事前準備

一方で、暑熱順化は万能ではありません。炉の近く、照り返しの強い屋外、風が通りにくい倉庫内、保護具を着用する作業、歩行や巡回の多い現場などでは、体が暑さに慣れていても暑熱負荷は極めて高くなります。そのため、これらの現場では暑熱順化だけでなく、気温や暑さ指数(WBGT)などの数値を測定・把握し、リスクを「見える化」する視点が欠かせません。

また、近年の熱中症対策は、事後対処や個人の意識に依存した対応から、リスクを未然に防ぐ「予防型対策」へと重点がシフトしています。ポイントは、暑熱順化をはじめ、水分・塩分補給、健康管理といった事前対策を組み合わせることです。


さらに、WBGT28度以上または気温31度以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間を超える作業が見込まれる場合には、熱中症になる労働者を早期に発見し、重篤化を防ぐための報告体制の整備、実施手順の作成、また、それらの関係者への周知といった組織的な管理体制の構築も重要になります。

 

黄色枠の熱中症対策ポスター。報告体制の整備、重篤化を防ぐ手順作成、関係作業者への周知を示し、WBGT28度以上・気温31度以上や長時間作業の注意書きがある。

現場の暑さ対策は「暑さに慣れる」だけではなく、「暑さを減らす」「異変に気づく」「無理をさせない」までを含めた運用設計で捉えることが大切です。暑熱順化はその入口であり、複数の対策を組み合わせて初めて実効性が高まります。



3. 予防型対策で押さえたい「プレクーリング」とは

近年、暑熱対策のキーワードとして注目されているのが「プレクーリング(事前冷却)」です。これは作業前や休憩時に体をあらかじめ冷やし、その後の作業中における深部体温の上昇を抑えやすくする考え方です。厚生労働省の啓発資料でも、暑熱順化と並ぶ有力な事前対策の一つとして取り上げられています。


氷山の前でクールベストを着た人がアイススラリーを飲み、風を送る扇風機やミスト、手足を冷やす図解がある。

プレクーリングは、現場の環境に応じて様々な方法が考えられます。

 

  • 冷たい飲料やアイススラリー(微細な氷と液体が混じり合った流動性のある飲料)の摂取

  • クールベスト(保冷剤・ペルチェ素子搭載など)の着用

  • 手足の局部冷却(冷水に浸すなど)

 

重要なのは、これらを単発の施策で終わらせず、「始業前」「休憩時」「再入場前」といった定期的なタイミングで運用フローに組み込むことです。これにより、熱中症リスクが低減するだけでなく、実施後の生産性維持にもつながります。

特に、暑くなる午後の再入場や屋外巡回前、炎天下での確認業務前などには、短時間でも体を冷やしておくことが推奨されます。



4. 現場の暑さ対策は「組み合わせ」で考える

現場の暑さ対策は、「冷やす」「見守る」「休憩する」「環境を整える」を適切に組み合わせることが不可欠です。

スポットクーラーやミストファン、WBGT表示器、水分・電解質補給、ファン付きウェア、装着型冷却機器などは、それぞれ得意な場面が異なります。ひとつの手段ですべてを解決しようとするのではなく、作業内容や動線、装備、現場ルールに合わせて複数選定することが大切です。

特に工場・物流・建設現場では、「定点(休憩室など)では対策できても、移動しながらの作業では難しい」という課題が発生しやすくなります。だからこそ、現場で本当に使える対策かどうか、つまり装着しやすいか、作業の妨げにならないか、年齢問わず受け入れられやすいか、といった現場への定着性まで考慮する必要があります。

 

作業シーン・職種

課題

組み合わせるべき対策

(一例)

【屋外・巡回・監督】

 

建設現場、現場パトロール、資材置き場など

・直射日光を受けるため、とにかく暑い。

・定点設備が機能しない。

・持ち場から離れられない。

・暑熱順化の徹底

・WBGT値のリアルタイム監視

・ファン付きウェアの着用

・装着型冷却機器の導入

【屋内・動線が広い】

 

物流倉庫、ピッキング、フォークリフト作業など

・作業範囲が広く、空調が全体まで行き届かない。

・常に移動を伴うため、涼みながらの作業が難しい。

・プレクーリングの導入

・休憩室の環境整備(エアコン+冷水機)

・ファン付きウェアの着用

・装着型冷却機器の導入

【高熱・閉所環境】

 

工場内の炉周辺、溶接作業、保護具着用現場など

・熱源があるため作業場の環境温度が著しく高く、使用できる設備に制限がある。

・プレクーリングの導入

・作業時間短縮と交代制の導入

・クールベスト(保冷剤・ペルチェ)の導入

・装着型冷却機器の導入




5. 現場の暑さ対策なら『ネッククーラーwearcon(ウェアコン)』
ウェアコン

現場の暑さ対策では、空調設備や休憩環境の整備に加え、作業者が装着できる「個人向け装備」を充実させることも重要です。

今回は、桜井株式会社が取り扱うゼネラル社のウェアラブルエアコン「wearcon(ウェアコン)」をご紹介します。wearconは、800社以上の採用実績を持つネッククーラーであり、鉄鋼・建築・物流倉庫・製造など過酷な環境を伴う幅広い現場でご活用いただいています。

外気温の影響を受けにくい水冷式を採用しており、40℃の環境でも最大-20℃の冷却性能を発揮します。また、構造上粉塵や鉄粉に強い設計となっているため、屋外の工事現場等でもご使用いただけます。お手持ちのファンウェアと併用することで、より快適に作業いただくことができます。

作業中の暑さ負荷を軽減したい場合や、現場で継続しやすい対策を増やしたい場合に、有力な施策としてご検討いただきやすい製品となっております。

※本製品は熱中症を予防するための医療機器ではありません。

※本製品は防爆・防水・防塵仕様ではありません。

※法人様(個人事業主・JA会員含む)限定商品



6. まとめ

暑熱順化は、現場の暑さ対策を考えるうえでの重要な出発点です。しかし、建設・物流・製造の現場においては、個人の暑熱順化だけで安全が担保されるわけではありません。WBGTの把握、適切な休憩、水分・塩分補給、健康管理、プレクーリング、そして現場で定着しやすい暑さ対策製品の導入まで、複数の対策を複合的に組み合わせることが重要です。

夏前の準備を単なる注意喚起だけで終わらせず、現場の運用フローへ落とし込む。その延長線上で、暑さ対策製品をいつ、どのように活用するかを考えることが、これからの暑熱対策の現実解になっていくはずです。


\wearcon導入に関するご相談はこちら/



7. よくある質問

Q1. 2025年の職場での熱中症について、死傷者数は増加しているのに死亡者数が減少しているのはなぜですか?

A. 2025年に労働安全衛生規則の改正により、事業場における熱中症の重篤化防止対策が進んだことで、死亡災害の防止が一定程度図られたと考えられています。一方で、死傷者数の増加は、2025年夏(6月~8月)の平均気温偏差※が+2.36℃と、統計開始以来最高を記録したことが一因となったと推測されています。

※基準値(1991~2020 年の30年平均値)からの偏差

Q2. 暑熱順化中に雨の日や涼しい日が続いた場合、どうしたら良いですか?

A. 気温があまり上がらない日が続くと暑熱順化がリセットされてしまい、急に蒸し暑くなった際に熱中症になるリスクが高くなります。雨の日や涼しい日は、筋トレやストレッチ、入浴などの室内でできるトレーニングを継続し、毎日適度に汗をかく習慣を維持しましょう。

Q3. 暑さ指数(WBGT)とは何ですか?

A. 熱中症を予防することを目的に、1954年にアメリカで提案された指標です。単位は気温と同じ℃(摂氏度)で表されますが、数値そのものは気温とイコールではありません。熱中症の危険度を正確に判断するため、「気温」「湿度」「日射・放射」「風」の4つの要素をもとに算出されます。特に気温や湿度が高い場合や、日射・放射が強い場合、風が弱い場合にはWBGT値が高くなり、熱中症リスクが増大します。

※環境省の熱中症予防情報サイトでは、全国の暑さ指数の実測値と予測値がリアルタイムで確認できます。

Q4. アイススラリーの簡単な作り方を教えてください。

A. 凍らせたスポーツ飲料140mlに対し、液体のスポーツ飲料100mlをミキサーに⼊れて、よく混ぜ合わせることで作ることができます。

※凍らせたスポーツ飲料の代わりに、通常の氷を使用しても問題ありません。








 
 
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